2015年3月6日金曜日
#990 君みたいな僕
書くこと無いから、昔書いて消した文章もっかい載せる
朝、目が覚めると雲の上にいた。
不思議なもので、それは自然と理解できた。
少し穴をほって目を凝らすだけで、地上の人たちがよく見えた。
なぜだか建物の中まで見えるらしい。
家では、息子が布団から消えていることに気づいた母親が
のんびりとメールを打っている。
生憎ケータイは持ってきていない。
そこでまた少し眠りについた。
次に目が覚めれば夕方くらいで
やっぱりそこは雲の上だった。
ここは時の流れも早いのだろうか。
寝て、下を見るだけの生活に退屈することもなかった。
腹が減ったら雲を食えば良い。
5日ほど過ぎたのだろうか。
そういえば、最後に地上から空は、鋭い指をのばした雲が、
何かを掴みたいのか、引裂きたいのかよくわからなかったことを思い出した。
今いるのはあの雲の上だろうか。
何故、僕の乗っている雲はいつまでもここに留まっているのだろうか。
家をみれば、流石に家族は心配していた。
ただ、それだけだった。
僕からの連絡が一切なくても、友達の行動にも何も影響はなかった。
道行くサラリーマンも、大事だと思ってた人も、
みんないつもと同じような日々を繰り返していた。
ふと庭のトマトに、水を上げてないのを思い出した。
乾いた土の上で、赤い実が何かを待っているように見えた。
僕は雲に手をつっこみ、雨を降らせた。
雨は、ひさしの下にあるプランターまで届いたのかはわからない。
しばらくすると、雲はみるみる小さくなって、僕は落ちた。
体が風を切り裂く音を聞き、
心臓が体についてきていないような感覚の中、
僕は眠った。
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